専門学校の面接は難しい?よく聞かれる質問や合格者の回答例をプロが解説

専門学校の面接は難しい?よく聞かれる質問や合格者の回答例をプロが解説

 

高校生が大学や専門学校の入試を受けるときに「面接」という壁にぶつかる人が多いのではないでしょうか。特に専門学校の入試では「面接」が含まれていることが非常に多く、合格を勝ち取るためには面接対策が必須となります。

 

本記事では、そんな専門学校の入試で避けては通れない面接について、専門学校の先生を務めるプロが徹底解説!面接でよく聞かれる質問や見られるポイント、実際に専門学校の合格者の回答例などを紹介します。専門学校への入学を考えている方だけではなく、大学入試の面接などにも生かせる部分が多くありますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

専門学校の面接はどんなもの?

 

多くの専門学校の入学試験では、筆記試験以外にも面接試験が設定されています。面接は筆記試験では分からない受験生の性格や態度、考え方などを見るために行われます。質問に対する答えはもちろん、入室から退室までの間の態度や動作、受け答えの仕方なども細かくチェックされている場合があるので、そういった部分の対策も怠らないようにする必要があります。

 

専門学校の面接で見られるポイント

 

上述したように、面接では筆記試験では見ることができないような受験生の「人となり」などが見られます。面接官はさまざまな質問を通して、受験生の興味や関心、人間性や普段の生活態度などをチェックしています。また、面接官とのやり取りの中で受験生のコミュニケーション能力やマナーなども浮き彫りになります。学校によっては、その学校や学科への知識レベル、一般教養などを確認するような質問を投げかけてくるところもあります。

 

面接官への受け答えや姿勢、マナーなどを心掛けて準備することはもちろん、しっかりと話す内容や想定される質問を理解しておくとよいでしょう。また、緊張してしまうと表情が硬くなってしまったり、話したい内容が出てこなくなってしまうことがあります。ぶっつけ本番で面接試験に臨むのではなく、何度も練習をして、面接というものに慣れていくとよいでしょう。

 

面接官の女性

 

専門学校の面接でよく聞かれること

 

ここでは専門学校の面接試験でよく聞かれる質問と、その質問をされる意図について紹介していきます。実際に国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校で面接官を担当されている北和樹学務室長の意見を紹介しますので、面接対策で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

 

志望動機

 

専門学校に限らず、ほぼすべての入学試験の面接で聞かれるのが志望動機です。

 

特に専門学校は「専門」というだけあって、かなり業界や将来の職種が絞られた状態で入学することになります。「なぜこの学校を選んだのか」「なぜこの学部・学科を選んだのか」などは必ず聞かれる質問であり、明確な答えを持っておく必要があるでしょう。

 

志望動機が聞かれる意図としては、まずは本当にその業界・分野への興味関心があるかどうかを確かめるというものがあります。そして、専門学校でその業界や分野のことを学ぶことで、自身の将来にどのような影響を与えることになるかなど、そういったことも考えておくと一貫性がある答えが生まれてくるでしょう。

 

入学後の生活

 

「入学したら頑張りたいこと」など、入学後の展望を問う質問もよく聞かれることがあります。自身がやりたいことと、その学校で学べることがしっかりとリンクしているかどうか。学校に通学した後の姿がしっかりと想像できているかどうかがカギになります。

 

この質問の意図としては、受験生がしっかりと学校のことを理解しているかどうか、学校もことを調べ、自身が興味関心を持っていることと実際に学べることとの間に齟齬がないかなどを確かめるためです。面接官に熱意を伝える大切な機会にもなりますので、誰にでもいえるような内容ではなく、しっかりと自分ごととして答えを準備して臨むようにしましょう。

 

趣味

 

「趣味」もよく聞かれる質問の1つでしょう。学業や学校生活だけではなく、こういったプライベートな質問にも対応できるようにしておかなければなりません。

 

この質問の意図としては、受験生が普段どんな生活を送っているのかや、受験生の人となり、パーソナリティなどをチェックするというものです。素に近い部分が出やすい質問でもあり、そういった意味では言葉づかいやマナーなどが崩れないように注意する必要もありそうです。

 

困難を乗り越えた経験

 

「困難を乗り越えた経験」も聞かれることは多いです。専門学校に入学した後の生活でも、困難や問題に直面する場面は必ず出てきます。過去の経験を振り返り、答えられるように準備しておきましょう。

 

この質問の意図としては、困難や難しい状況に置かれた時にどういった行動を取ることができるか、どういう考え方で問題を切り抜けることができたのかなどを確認するというものです。困難な状況を乗り越えた経験は入学後の生活、また就職して働くようになった後にも確実に生かせるものです。何が起こって、何が問題だったのか。また、その問題をどのように解決していったのかを順序立てて話せるようにしておきましょう。

 

これまでの学生生活で学んだこと

 

「学生生活で学んだこと」も一般的な面接ではよく聞かれる質問です。高校などでどんなことを頑張っていたのか、どんなことに興味を持ち、力を入れていたのか。自身の学生生活を振り返り、整理しておくとよいでしょう。

 

この質問の意図としては、受験生がどんなことを頑張ってきたのか、またその経験を通してどんなことを学んだのかなどを確認するというものです。また、失敗したことやうまくいかなかったことなども聞かれることがあるので、その経験を経て何を学んだのかなども話せるようにしておく必要があります。どういうパターンで質問をされても、その経験から何を得たかを答えられるように準備しておくとよいでしょう。

 

リーダー派か、サポート派か

 

「リーダー派か、サポート派か」など受験生自身の役割やキャラクターについて質問されることもあります。

 

この質問の意図としては、受験生が自分自身を客観的にどのように見ているか、どう分析しているかということを確認するためのものです。また、受験生がその役割のなかでどういった立ち回りをしたかなどを知ることで、普段の生活の中でのキャラクターが見えてきます。面接官はこういった何気ない質問の回答から受験生の性格や人間性を見ています。しっかりと自己分析をして、自分が普段どういった立ち回りをしているかを考えておくとよいでしょう。

 

国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の北和樹学務室長

国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の北和樹学務室長

 

 

専門学校合格者の回答例を紹介

 

ここからは実際に国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の面接を受け、実際に入学した合格者たちの回答例を紹介します。合格するために必要なことや合格者がどんなことを考えていたかということは、これから専門学校を受験する方には非常に参考になる部分が多いと思いますので、ぜひチェックしてみてください。

 

【質問】志望動機(国際ホテル科)

 

【回答】

小さいころ、毎年家族旅行をしていました。旅行先ではホテルに宿泊することが多く、ホテルで働くホテルマンの仕事を見る機会が多くありました。ホテルマンのびしっと決まった姿や仕事ぶりを見て、「ホテルマンはきれいでかっこいいな」と憧れを抱くようになり、将来はホテルマンになりたいと思うようになりました。

 

高校は商業高校に通っており、将来はやりたいことも決まっていたので、専門学校への進学を考えていました。そんな時に国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校のパンフレットを目にすることがあり、国際ホテル科の授業やカリキュラムの充実度に魅力を感じ、貴校に進学したいと思うようになりました。

(国際ホテル科卒業・男性)

 

【ポイント】

国際ホテル科を志望しているということで、ホテル業界やホテルスタッフという職業に興味を持ったきっかけについて分かりやすく話しています。その後、実際に専門学校の国際ホテル科を志望しようと思った理由についても触れており、簡潔で説得力がある回答ができているといえるでしょう。

 

【質問】入学後の展望(ブライダル科)

 

【回答】

ブライダル科でウェディング業界のことを学び、新郎新婦の結婚式をより素晴らしいものにできるようなウェディングプランナーになりたいと思っています。高校時代からウェディングに携わりたいと思っており、部活動ではチアリーディング部に入っていました。チアリーディングを通してお客さんを笑顔にできることがとても幸せで、同じように人を笑顔にすることができるウェディング業界にあこがれを持ちました。

 

実際に国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校のオープンキャンパスに行き、ウェディング業界のことを勉強したいという思いが強くなりましたし、オープンキャンパスでお話しした先輩方の姿が素敵で、「絶対にこの学校に入りたい」と思うようになりました。素晴らしい環境でウェディング業界のことをもっともっと学んで、素敵なウェディングプランナーになれるように頑張りたいと思います。

(ブライダル科卒業・女性)

 

【ポイント】

この合格者の回答は、入学したい学科に興味を持ったきっかけや入学後に学びたい内容、さらに入学後に学んだことを将来にどう生かしたいかという部分まで流れの中でしっかりと説明できています。また、実際にオープンキャンパスに参加したときのエピソードを加えることによって、学校への志望度の高さなどもうかがえ、そういった部分も面接官にとっては好印象となるでしょう。

 

【質問】リーダー派か、サポート派か

 

【回答】

私は、自分自身をサポート派だと自負しております。高校時代はサッカー部に所属しており、副部長を務めていました。組織の中心となる部長や試合の中心となるキャプテンが頑張ってくれている中、部内には彼らに反発してついていこうとしない部員が多くいました。そんな中でチームをまとめるために副部長である私になにかできないかと考えた末に、部内でのミーティングを開催することにしました。

 

このミーティングでは、部員それぞれの思いを聞き、お互いがどういうことを考えているかを本音で語り合いました。みんなが試合で勝ちたい、強くなりたいということだけを考えていた結果、一番大切な仲間の気持ちに寄り添うことがおろそかになっていました。このミーティングを境に、部活動以外でも相手の気持ちに寄り添う意識が芽生えました。

 

はじめは副部長という役職がら、「自分が前に出て引っ張っていかないと」と思っていました。ですが、引っ張っていくだけではなく、その方向に導いていくことの重要性と、そういったことができるという自分の適性をこの経験から知ることができました。

(男性)

 

【ポイント】

こちらの合格者の回答は、自身の「サポート派」としての立場を実体験を通して示している素晴らしい例だといえます。こういったエピソードから、合格者がどんなことを考えていたのか、どんな動きをしていたのかという部分がうかがえますし、入学後の学校生活でも生かせるような部分が垣間見えます。とっさの質問でこれだけのエピソードを順序立てて話すことは難しいので、しっかりと準備をして面接に臨むようにしましょう。

 

面接官の男性

 

専門学校の面接で注意すべきポイント

 

ここでは専門学校の面接時に注意すべきポイントを紹介していきます。面接内容以外にも気を付けるべき部分があるので、しっかり確認するようにしましょう。

 

マナーや身だしなみ

 

面接官は受験生とのやり取りだけではなく、受験生のマナーや身だしなみにも気を配って見ています。

 

見た目に関しては、顔がしっかり見えるように長い髪の毛をヘアゴムでまとめたり、ピンで留めるようにしましょう。短髪の方はヘアワックスを使い髪型を整えるなど、清潔感のある髪型に仕上げるとよいでしょう。

 

マナーに関しては、入室の際にしっかりとあいさつをする、お辞儀をするなどを徹底しましょう。話す時は相手の目を見て、もし面接官が複数人いるのであればそれぞれの方と目が合うように心がけましょう。姿勢が悪いと印象も悪くなってしまう可能性があるので、しっかり背筋を伸ばし、良い姿勢で面接に臨みましょう。話している際の動作は自分だけでは分からない部分があるので、他の人に練習につき合ってもらったり、自分で動画を撮って確認してみるとよいでしょう。

 

対面面接とオンライン面接

 

新型コロナウイルスの流行によって、対面での面接だけではなくオンラインでの面接を導入する学校も多くなりました。対面での面接では上述したようにマナーや身だしなみ、動作などに気を付けるようにしましょう。

 

また、オンラインでの面接の場合、通信環境や画面の画角などにも気を付けるようにしましょう。特にインターネットの通信環境が悪い場合、面接官からの質問がよく聞き取れなかったり、話している内容が相手に伝わらない可能性があります。事前の確認をしっかりしておきましょう。他にも部屋の明るさや背景の設定など、細部にもこだわるとよいでしょう。

 

オンライン面接時の服装については、できるだけ対面面接の時と同じものになるように心がけましょう。対面面接時に制服やスーツで臨むのであれば、オンライン面接でも同じ服装にするのがよいでしょう。

 

体調管理

 

一番大切なのが、体調管理です。せっかく面接を受けるのに体調不良で本領が発揮できないのではもったいないです。面接前の数日はしっかりと栄養価の高いものを食べ、しっかりと睡眠をとるようにしましょう。面接の前は緊張してしまうものですが、いかにいつも通りに過ごせるかどうかが重要です。必要以上に気負わずに面接に臨めるようにしましょう。

 

オンライン面接

 

リラックスして自分の言葉で思いを伝えることが大事

 

本記事では専門学校の面接でよく聞かれる質問や見られるポイント、実際に専門学校の合格者の回答例などについて紹介しました。面接と聞くとどうしても緊張してしまいがちですが、大切なのは自分がどんなことを考えているかを相手にうまく伝えられるかどうかです。

 

専門学校で面接官を務める先生たちも、ドキドキしながら受験生のみなさんのことを待っています。難しい言葉でなくても、自分の言葉でしっかりと思いを伝えられるようリラックスして頑張りましょう。本記事を参考に、面接でどんな質問が来てもしっかりと自分の思いを伝えられるように準備をし、万全の状態で面接に臨んでみてください。

 

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