ホテルの専門学校へ行く意味はある?メリットや強みをプロに聞いてみた
国際ホテル科
旅行や仕事でホテルに泊まった際、働いているホテルスタッフの姿がかっこよく見えたことがある方もいらっしゃると思います。常にお客さんのことを考え、一流のおもてなしと快適な時間を提供してくれるホテルスタッフ。そんなホテル業界での仕事にあこがれを持ち、将来はホテル業界で働きたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
一般の大学を経てホテル業界に就職する人も多いですが、ホテル業界のことを学び、ホテル業界で働くための専門学校も日本には多く存在します。今回はそんなホテルの専門学校について、メリットや強み、卒業生の就職先などを実際にホテル専門学校で働いている先生や学生に聞いてみました。ホテル専門学校への入学を考えている方や、専門学校と大学で進路を迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
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目次
ホテル業界に就職するためには
ホテル業界に就職するためには何が必要なのでしょうか。まず、ホテルスタッフになるために必要な資格は特にありません。しかし、ホテル業界の知識やスキル、語学力やコミュニケーション能力など実際の業務で必要になるスキルを身につけていれば、ホテル業界に就職する際に有利になることは間違いないでしょう。
ホテル業界に就職するための進路としては、主に3つあります。
➀高校卒業後にホテルに就職
②短大・専門学校卒業後にホテルに就職
③大学卒業後にホテルに就職
ホテル業界では、応募資格として「高校卒業以上」の学歴としているケースが非常に多いです。ですので、高校卒業以上の学歴があれば基本的にはホテル業界への就職を志望することが可能でしょう。また、高校卒業後に短大や専門学校に進学してからホテルに就職するパターンや大学に進学してからホテルに就職するケースも多くあります。
高校卒業後に就職するケースに比べ、短大や専門学校、大学への進学を経て就職する場合は、より身につけているスキルや経験などを重視される傾向にあります。
ホテル専門学校で学べることとは?
高校卒業以上の学歴があればホテル業界への就職が可能な中で、ホテルの専門学校へ行く必要はあるのでしょうか。
結論からいうと、ホテル業界への就職を目指している方にとって、ホテル専門学校へ行くことは非常に有意義です。ホテル専門学校ではホテルスタッフを経験した講師が多くいたり、ホテルスタッフとして働くことが想定された実習形式の授業なども多くあります。ホテル業界を目指す人にとっては、現場の最前線を体験できるのがホテル専門学校だといえます。
ホテル専門学校の授業例
実際に学部の中に「国際ホテル科」を持つ国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校のカリキュラム例を見てみましょう。
こちらは国際ホテル科ホテルコースの学生が実際に履修するカリキュラムの例です。まず驚くのは、非常に多くのことを学ぶことができる授業のバリエーションの多さです。ホテル業界のことについて学ぶことができる授業として「ホテル総論」「ホテル業界研究」などがあるのはもちろん、社会人・サービス業界に従事するのに大切な「身だしなみ講座」「発声・話し方講座」「ロビー・フロントサービス」などの授業、世界中の人とのコミュニケーションを取るための「ホテル英会話」「ホテル接客英語」「韓国語講座/韓国事情」「中国語講座/中国事情」など非常に充実した内容となっています。
続いて、同じく国際ホテル科の英語コースのカリキュラム例を見てみましょう。こちらはホテルコース以上に英語の授業に特化しており、「Let’s Speak English」や「English Communication」など実際に英語でのコミュニケーション力を上げるための授業も多くなっています。
このように、ホテル業界に関する知識から社会人としてのマナーやコミュニケーション、語学力までさまざまなことに関して学ぶことができるのがホテル専門学校の授業となっています。
ホテル専門学校と大学の違い
ホテル専門学校で学ぶのと大学で学ぶのではどう違うのでしょうか。前述のように、ホテルの専門学校では、ホテル業界のプロが現場のリアルを授業に詰め込んでいるので、実際に使える知識やスキルを身につけることができます。一方、大学では一般的にホテルに特化した学部を持つ学校はほとんどありません。英語やフランス語、中国語など語学専門の学科や、ツーリズムや観光、文化などに特化した学科はありますが、ホテル業界のことをあらゆる側面から学ぶことができるという点では、ホテル専門学校のほうが網羅性が高いといえます。
ただ、専門学校は2年間という学生期間であるのに対し、大学は4年間という期間があります。そういう意味では、一つの分野を深く掘り下げ、学んでいきやすい機関であるのが大学です。また、大学生活では夏休みや春休みが2カ月程度あることもあり、その期間に旅行やアルバイトなどさまざまな経験を積むことができます。
ホテル業界を目指す上で何が必要なのか、専門学校と大学のどちらが自分に合っているのかなどを見極め、最適な進路を進んでいくのが大切でしょう。
就職に強い?ホテル専門学校の強みやメリット
ここからは、ホテル専門学校で学ぶことの強みやメリットについて紹介していきます。ホテル専門学校で学ぶことの利点は、主に以下の4つです。
①ホテル業界のプロから学べる
②現場で実践的な実習を受けられる
③企業とのコネクションが強く就職に強い
④同じ目標を持った仲間がいる
➀ホテル業界のプロから学べる
前述したように、ホテル専門学校にはホテル業界で実際に経験を積んだプロが講師として授業をします。座学などでさまざまな知識を身につけられることはもちろん、現場の最前線で活用できるリアルなスキルを学ぶことができます。現場を経験しているプロから直接学ぶことによって、就職後の仕事のイメージが明確になり、より具体的にキャリアについて考えることができるでしょう。
②現場で実践的な実習を受けられる
ホテル専門学校では、実際にホテルや旅館などで働くインターンシッププログラムを導入している学校が多くあります。夏季実習や冬季実習のような形で1~2カ月程度の間実際に働いてみることで、授業で学んだことを実際の業務の中で生かしたり、現場での経験を積むことができます。学生のうちからこのような現場での経験を積むことは就職活動においても大きなアドバンテージとなります。
③企業とのコネクションが強く、就職に強い
ホテル専門学校では、過去に多くの卒業生をホテル業界に輩出しています。そのため、ホテル業界との関係性がしっかりと築かれており、それは就職活動においても大きな強みとなります。また、➀にも通ずる部分ですが、講師の先生の中にはホテル業界で人事部などを経験していた方もいます。そのため、就職活動に悩む学生に的確なアドバイスができるのも強みだといえます。
④同じ目標を持った仲間がいる
ホテル専門学校に入学する学生は、ほとんどがホテル業界を目指して入学します。同じような志望理由や目標を持っている仲間が多くいることで、日々の授業や学校生活でも切磋琢磨しながら高め合うことができるでしょう。また、ホテル業界で実際に働いている卒業生も多くおり、相談に乗ってもらったりアドバイスをもらったりできる存在が身近にいるというのも心強いポイントです。
ホテル業界人やホテル専門学校学生にインタビュー
ここでは、実際にホテル業界で働いたことのある国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の講師や現役の学生などにインタビューをし、ホテル業界のリアルに迫っていきます。
大学とは違うホテル専門学校の強みとは
ホテルの専門学校には、現場を経験したホテル業界人が講師としており、プロから実技と学科の両方をバランスよく学ぶことができます。大学では学問を学術的に学ぶ一方で、専門学校はホテルで活躍することに特化した授業を受けることができます。これはホテル業界を目指す人にとっては最適の環境ではないでしょうか。
ホテルで働く上で必ず持っていなければいけない資格はありませんが、持っていると仕事をする上で役立つ資格、取得を推奨される資格、持っていると給料に手当が加算される資格などを専門学校の授業の延長線上で取得が可能です。HRS検定のような、本来はホテル就職後に取得するような資格を在学中に取得することができるのです。極端な言い方をすると、「卒業後に新入社員として働くか、即戦力として働くか」くらいの違いがあると思います。
(国際ホテル科 大久保 昇 先生)
専門学校でホテル業界のことを学ぶメリットは
専門学校では、授業で学んだことを現場で実践するインターンシッププログラムを豊富に用意しています。学校の授業でさまざまなホテルに行くことができるので、実際の現場でどのような動きをするのか、どのようなことが必要になってくるのかなどを知ることができます。こうした経験を学生のうちから積み重ねることができるので、就職活動が始まる前に自分の進路や将来を明確に考えることができるのが大きなメリットだと思います。
また、就職に関しては学校全体から手厚いサポートを受けることができます。少人数制によって先生と生徒の距離が近く、就職活動の際にも先生が親身になって相談に乗ってくれるのも専門学校の良さです。多くの企業と提携しているからこそ企業とのコネクションの強さもありますし、専門学校でホテル業界のことを勉強するメリットは大きいと思います。
(国際ホテル科 沼田 祐佳 先生)
専門学校の国際ホテル科に入学した理由は
高校生のころから、人の思い出に関わることができる職業に就きたいと思っていました。どの世代の方にも自分のサービスで喜びや感動、笑顔を与えられるホテルスタッフの仕事に魅力を感じて、国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の国際ホテル科に入学しました。人と話したりコミュニケーションを取ることが好きで、おもてなしを通してお客様を幸せにしたいと思い、そういった仕事につくのには最適な学校だと感じています。実際に入学してみても、先生方との距離の近さや少人数制だからこそ深く学べる環境は素晴らしいと思います。
(国際ホテル科 ホテルコース Kさん)
ホテル専門学校で学んでいたことで、就職活動に生きたこと
ホテル業界全体を学ぶ授業があり、自分に合ったホテルを見つけることができるのは自分の将来を考える上で非常にありがたかったです。就活で必要な履歴書作成を一から学べて、先生方も丁寧に教えてくださるのも心強かったです。その他にも面接時に意識すべき立ち姿や振る舞い、発声練習などもプロの講師から学べたことで、自信をもって就職試験の本番に臨むことができました。資格や検定の補講も多くあり、業界出身の先生から手厚いサポートを受けられたことで取得率も上がり、就職活動でのアドバンテージに繋がりました。
(国際ホテル科 ホテルコース Wさん)
実際にホテルに就職して、ホテル専門学校での勉強は役に立ったか
宿泊・料飲の両部門をバランスよく学べたことで、ホテルスタッフとしてのベースの知識を構築することができ、それは実際の仕事にも非常に役に立ちました。外国人も含めた顧客の層が幅広いことや、専門用語の多い業界なので、大学卒業の社員よりも専門学校で学んだ社員の方が現場での仕事や実践するスピードも速かったです。専門学校で学んだことが現場で確実に生きていたと思います。
(武田 未来 先生 国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校卒業生/元株式会社ミリアルリゾートホテルズ 東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ)
ホテル専門学校卒業生の主な就職先は?
ここまではホテル専門学校の強みや入学するメリットなどを紹介しましたが、実際に就職実績はどうなのでしょうか。国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校の国際ホテル科学生の2023年度の就職内定実績を見てみましょう。
・株式会社ミリアルリゾートホテルズ
・The Okura Tokyo
・ホテルニューオータニ東京
・パレスホテル東京
・ヒルトン東京
・シャングリ・ラ東京
・ANA インターコンチネンタルホテル東京
・パークハイアット東京
・ホテルニューオータニ幕張
・浦安ブライトンホテル東京ベイ
・ホテル ザ・マンハッタン
・ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル
・横浜ベイホテル東急
・ハレクラニ沖縄
・HOTEL THE MITSUI KYOTO
東京ディズニーシー・ホテルミラコスタなどを運営する株式会社ミリアルリゾートホテルズを始め、The Okura Tokyo、ホテルニューオータニ東京、ヒルトン東京など名だたる有名ホテルからの内定を獲得しています。これは国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校が積み重ねてきた実績や信頼の証であり、ホテル業界への就職を目指している方にとっては最適な環境といえるでしょう。
ホテル業界を目指す人にとっては最高の環境
本記事ではホテル専門学校の強みや入学することのメリット、大学との違いや就職実績などについて紹介しました。ホテル業界を目指している方やサービス業に従事したいと考えている方にとっては、ホテル専門学校に入学することは自分のキャリアを進めていくうえで大きなアドバンテージになることは間違いないでしょう。
国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校(ITHB)の国際ホテル科は、専門学校ならではの少人数授業で、就職活動やその後の実務に役立つ知識・資格の取得を手厚くサポートしてくれます。入学後には、ホテルについての知識や技術をしっかりと身につけられる「ホテルコース」と、英語力を高め、実際の業務でも生かすことができるグローバルなコミュニケーション能力を身につけられる「英語コース」のどちらかの選択が可能です。国内外での研修や長期間のインターンシップを受ける機会もあり、想像以上に濃密なキャンパスライフを過ごせるでしょう。
将来の進路を考える上で、実際の仕事に触れてみることはその職業への理解を深める大切な機会となります。ITHBでは年間を通して毎月オープンキャンパスを開催中!体験授業や見学会など、より実践的でキャンパスライフの雰囲気を味わえるカリキュラムをご用意しています。
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