髙須大樹
旅行科・鉄道交通サービスコース(当時)卒業
新幹線鉄道事業本部 東京第二運輸所
東海道新幹線(東京~新大阪間)で列車長として、運転士と車掌業務を担当。
小玉哲也
鉄道交通サービスコース 卒業
一般財団法人東京都営交通協力会
都営地下鉄 駅係員
主に改札業務やホーム監視、遺失物の取扱いなどを担当。
大岩憲伸
鉄道科 卒業
浅草駅 駅務係
改札業務全般と駅ホームでの列車の発車、到着監視およびお客様の安全確保やご案内等を担当。
仕事について
1
どんな理由で「鉄道科」を希望したのですか?
髙須
高校3年生の時に鉄道会社への就職をチャレンジしましたが 、良い結果は得られず、もう一度自分自身の引き出し(スキル)を増やして 就職をしたいと考えこのコースを希望しました。
小玉
制服を着用した駅員の仕事を目指したいと思ったからです。
大岩
鉄道会社に就職を考えていたので、その一番の近道と思い選択しました。
2
実際に働いてみてどう感じてますか?
髙須
入社前は、修学旅行でしか新幹線に乗ったことが無く、 率直にただただ速い乗り物だというイメージしかありませんでした。
実際に働いてみると、ビジネスの方、旅行でご乗車される方、海外からの旅行者の方と 本当に多くのお客様が東京〜新大阪間を行き来されているのだと実感しました。
小玉
実際に働いてみて、働く前のイメージが「休みも無く休日出勤とかあるのかな」とか不安でしたが、残業もほぼ無いのでプライベートがかなり充実していました。
大岩
駅務係は一昼夜勤務が主体であり、入社当時は勤務サイクルに慣れず苦労しました。駅務係の仕事はお客様の安全輸送の確保がとても重要なので常に安全に気を付けて仕事をしています。
また、接客面でお客様と接することが多く、特に浅草駅は外国のお客様も多いことから英会話のスキルを高めることが必要であり、とてもやりがいを感じる仕事だと感じています。
3
普段どんなことを心がけて働いていますか?
髙須
1番心がけているのは、「お客様の立場に立って物事を考える」という点です。1編成16両の新幹線の定員は1320人ほど※。ご乗車される理由もお客様が求めるニーズも様々です。 (※現在運用中の編成によって異なります。)そのため、お客様は今何を求めていらっしゃるか お客様の立場に立って接客する事を心がけています。
小玉
普段心がけているのは、「挨拶」です。挨拶をしたつもりでは無く、相手の目を見てハッキリした声量で挨拶をしてお互いに気持ちのよい関係を保てるようにしています。
大岩
自分を含めお客様の安全第一。
列車は正確な時間で運転しているため時間厳守(時間の管理)
4
仕事をしてきて一番嬉しかった出来事は
ありますか?
髙須
新入社員の時、見習いが終わって初めて駅員として東京駅の改札に立ち 、お客様に乗換案内をした時に、「親切にありがとうございます」と言っていただきました。私自身は当たり前のことをしただけなのにこんなにも喜んでもらえるんだととても嬉しかった事は今でも覚えています。
小玉
最短ルートで正社員になれたことです。普段から自分の仕事に責任をもって頑張っていたのでその努力も認められ正社員の試験に早く合格できたのだと思っております。
大岩
お客様のお忘れ物を探して見つかった時に称賛のお言葉をいただいたとき。
5
成功談と失敗談(辛かったこと)があればお聞かせください。
髙須
車掌として乗務していた時、新大阪へ向かうのぞみ号の車内のデッキで新横浜駅を発車してもずっと立っている外国人のお客様がいらっしゃいました。
私自身英会話はあまり得意ではありませんが、 「何かお困りでしょうか?」と勇気を出してお声がけしたところ、お客様は「富士山を見たくて、いつ見えるか分からないから景色を見ていたんだ」とお話されました。私も何とか言葉を繋げながら、富士山の見えるタイミングをご案内でき、とても喜んで頂けました。自分の苦手なことにも積極的にチャレンジしたことで、お客様に喜んで頂く事ができ、とても自信になりました。
小玉
辛かったことは特には無いですが、強いて言えば駅員は悪くないのに理不尽なクレームをたまに受けることです。常連だと1時間苦情を聞きっぱなしです。(笑)
大岩
ホーム担当の際、他の作業と重なり、列車の到着監視に遅れそうになったことがありました。
6
スキルアップのために自主的に取り組んでることはありますか?
髙須
入社後も社内の通信研修や各職場内で設定されているライセンス制度に取り組み、より専門的な知識を身につける事が出来ています。
小玉
勤務中空いた時間に業務マニュアルを読んで知識を日々高めて、後輩にいつでも教えられるように努力をしております
大岩
特に浅草駅は、外国人のお客様が多いため、積極的にお声がけをして英会話のスキルアップを図っています。また、乗務員登用を目指し一般教養を含め業務知識のレベルアップに取り組んでいます。
7
この仕事の魅力はどこにあると思いますか?
髙須
日本の大動脈と言われる東海道新幹線の乗務員は、1つの列車で約1000人ものお客様の命を預かるとても責任重大な仕事だと思います。しかし私1人では新幹線を走らせる事は出来ません。一緒に乗務する運転士、車掌、パーサー、警備員というクルーはもちろんのこと、車両、施設、電気といった違う系統の社員が一丸となって新幹線を安全に運行しています。なかなか表には見えない部分かもしれませんが、そうした社員の連携が毎日の安全運行を支えていることにとても魅力を感じます。
小玉
人々の日常を支えているところです。電車に乗る人は様々な目的をもって利用してます。その小さな目的を達成させるためにお手伝いをさせていただいているのかもしれません。
大岩
安全運行を支える責任の重さを感じながら仕事ができることです。
ITHBについて
8
ITHBでの学びは現場で生きてますか?
髙須
学生時代に学んだ運賃計算や時刻表の知識は、まさに今の仕事に直結している内容であり、とても役に立っています。またサービス介助士やチャイルドケアオブザーバーといった多くの資格を取得したことにより、駅や列車内でのお客様の対応も工夫して行うことができ、学生時代にチャレンジして良かったなと思います。
小玉
ステーションイングリッシュは特に活きています。都内は想像以上に外国人が常にいますのでその授業で習う英語は全て覚えておいた方がいいです。
大岩
放送の仕方や時刻表の使い方を学べたことが生きています。
9
ITHBに通って良かったと思うエピソードはありますか?
髙須
2年間というあっという間の時間でしたが、旅行科のメンバーはもちろんのこと、 他の学科、また学校の垣根を越え中村学園の他の学生とも交流ができた事は本当によかったです。中村学園ではSAM(高校の生徒会のような組織)という学生活動があり、私も2年間活動しました。イベントを企画、運営したりと、自主的な活動を通して横のつながりを深める事が出来て本当に良かったです。
小玉
色々なプロ業界を目指す人と話す機会がたくさんあることです。本気で夢を叶えるために努力している人を目の当たりにできますので自分も頑張ろうという気持ちになれます。
大岩
日々、時刻表の見方などの勉強をしていたので、入社後、すぐに役に立ちました。
10
先生からの忘れられない言葉があれば教えてください。
髙須
1年生の秋になると、就職活動が本格的に始まっていきます。私も最初は周りのみんなを見ながらあまり活発に行動を起こしていませんでした。ある時担任の先生から、「自分自身の一度きりの人生。ここでやらないで後悔するより、やり切ったほうが将来に繋がる」と言われ、就職活動に奮起したことは今でも忘れない思い出です。
小玉
「お前ならやれる。できる。頑張ってこい」です。就活などで自信が無い私にとっては大きな力になりました。
大岩
仲間や同僚とのつながりを大切にしなさい!
11
他の学校にないITHBの魅力とは?
髙須
本当にアットホームな雰囲気の学校で、先生方も親身になって将来の事を一緒に考えてくれる、これは他の学校にはないITHBの魅力だと思います。また同級生はもちろん、先輩方、後輩達との交流も多く、卒業してからも頼れる存在が居ることは心強いです。
小玉
ITHBはとにかく明るく楽しい学校だと思います。卒業生の現場の生の声が聞けたり、大手の企業も学校に来てくれることもあります。就活で無限のチャンスが巡ってくる就活に強い学校だと思います。
大岩
少人数で学べる環境です。