鉄道会社への就職に必要な資格や検定は?観光系の資格も有利に?

鉄道会社への就職に必要な資格や検定は?観光系の資格も有利に?

 

人々の移動や物流を支えてくれる鉄道は、日常生活になくてはならない存在です。駅員、運転士、車掌、整備士、技術職……などなど、多岐にわたる職種が協力し合うことで交通インフラを成り立たせています。では、自分が実際に鉄道会社で働きたいと思ったら、どのような資格が求められるのでしょうか?

 

駅員や運転士など、鉄道関係の仕事に就くには? 役立つ資格の一覧!

 

まず押さえておきたいのは、鉄道会社に就職するだけなら、特別な資格がなくても構わないということ。もっとも、大手企業や総合職を目指すなら大卒が応募条件になる場合もありますが、高卒や専門卒でも充分に活躍できます。

 

絶対に資格を取らなければならないのは、業界のなかでも一部の職種です。たとえば旅客列車の運転士は、最初に駅員や車掌をそれぞれ2~3年ずつ経験し、そこから教習所に約9か月通って、最終的には「動力車操縦者運転免許」(国家資格)の試験に合格する必要があります。乗客の命を預かる仕事なだけあって、数年がかりでキャリアを積むわけですね。

 

運転士

 

ちなみに貨物列車の機関士だと、旅客列車の運転士ほど人気は高くありません。「鉄道科」がある国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校(ITHB)の卒業生の実例でいうと、入社後すぐに教習所通いを始め、約1年で「内燃車運転免許」を取得して現場デビューを果たしました。

 

一方、取得するのが必須ではなくても、鉄道会社の就職活動で有利になったり、就職後の実務に役立ったりする資格もあります。その代表例をご紹介していきましょう。

 

国内旅行業務取扱管理者

 

観光系で、唯一の国家資格として知られるのが「国内旅行業務取扱管理者」。これを取得すると、ツアーなど旅行商品の企画・販売ができるようになります。鉄道業界とは関係が薄そうに思われるかもしれませんが……

 

①旅行業法及びこれに基づく命令

②旅行業約款、運送約款及び宿泊約款

③国内旅行実務

 

国内旅行業務取扱管理者の試験は上記の3科目で、出題範囲には、JRの旅客営業規則や運賃・料金計算などが含まれているのです。資格の取得を通じ、鉄道業界の知識まで幅広く身につけられることでしょう。

 

また、旅行業者は一部の例外を除き、営業所ごとに国内旅行業務取扱管理者を1名以上置かなければなりません。近年、運賃収入が減っている地方の鉄道会社のなかには、旅行業登録を進めているところがあります。そのような事情から、国内旅行業務取扱管理者の資格を持っている応募者は優遇され、内定の可能性が高くなることも考えられるのです。

 

サービス介助士検定

 

駅や電車は、高齢の方や身体が不自由な方も利用しますよね。お客様が移動したり、段差を越えたりするときにスムーズな案内をするための介助技術や、おもてなしの心を学ぶのが「サービス介助士検定」です。鉄道業界でも推進されており、企業によっては取得者の名札やバッジに「サービス介助士」と明記していることもあります。

 

ITHBのサービス介助体験授業

 

日本旅行地理検定

 

「日本旅行地理検定」はJTBグループの旅行地理検定協会が主催する民間試験で、全国の自然景観、都市、温泉、観光地・施設などについて出題されます。これらの教養があれば、旅行客に何か質問されたときに答えやすくなるでしょう。

 

初級・中級・上級に分かれており、中級の観光地理問題は、先述した国内旅行業務取扱管理者とほぼ同レベル。国家資格である国内旅行業務取扱管理者の対策として、まずこちらの検定に挑んでみるのも一手かもしれません。余談ですが、上級で最高得点を獲得すれば「最高得点賞」として表彰されるため、さらなるアピールポイントになるはずです。

 

TOEIC

 

もはやどの業界にも当てはまることですが、外国人観光客とコミュニケーションを取るうえで英語力は欠かせません。国内だけでなく、海外事業に力を入れている鉄道会社もあるため、英語に堪能な人材は重宝されます。コロナ禍で落ち込んだインバウンド需要の回復に備える意味でも、TOEICはハイスコアを狙っておきましょう。

 

TOEIC

 

TOEIC以外の英語資格には「観光英語検定」という民間試験(3級・2級・1級)もあり、乗り物の予約などに使われる観光系の専門用語や、独特の言い回しが出題されます。TOEICスコアで表すと3級は220~470点、2級は470~600点、1級は600~860点が難易度の目安といわれており、TOEICとあわせてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

国際トラベル・ホテル・ブライダル専門学校(ITHB)ならJR東日本での実習も!

 

ここまでご紹介してきた資格は独学で取得することも不可能ではありませんが、より合格率を上げて鉄道業界への就職につなげたいなら、ITHBの鉄道科(鉄道・交通サービスコース)で2年間みっちり学ぶのが得策です。

 

ITHBでは座学から実技まで、鉄道業界出身の講師陣による少人数制授業を展開。現場の仕事をリアルに体験できる鉄道シミュレータなど、専門学校ならではの設備が充実しています。

 

ITHBの鉄道実習室

 

さらには、地元(千葉県)の企業である銚子電気鉄道とコラボした「イベントプロモーション」の授業を受けられたり、小湊鐵道とイベントコラボしてよりリアルな現場を体験できたり、JR東日本での実習も用意されていたりするのがITHBで学ぶメリットです。JR東日本での実習は主に千葉駅で、お客様の案内・誘導業務やホームでの安全確認業務、車いすのお客様の車内誘導業務などを行い、仕事への理解や責任感を深められます。

 

そんなITHBの就職実績は各鉄道会社の駅員や技術職、アテンダント・パーサー(客室乗務員)など。ほかには鉄道警備や貨物輸送、ホテル運営といった業務にあたっている卒業生もいます。

 

なお、JR東日本はやはり難関企業ですが、新卒では惜しくも入社できなかった卒業生が、別の鉄道企業で経験を積んでから転職に成功したケースは決して珍しくありません。ITHBで得られた学びや資格は、就職後にこそ活きてくるといえるでしょう。

 

皆さんも、鉄道業界で働きたい気持ちが少しでもあるようでしたら、ITHBのオープンキャンパスにぜひ一度ご参加ください。千葉県の本校までお越しになるのが難しい方向けにオンライン学校説明会も実施していますし、地方への出張個別相談会も開催しています。鉄道という交通インフラを支えるための仕事は、きっとやりがいが大きいはずですよ。